壁の落書き

好きなものを好きかってに。

渡辺美里 ルックスと実力と。


私が高校生のころにブレイクした渡辺美里はまさにスーパースターで、「歌歌うよー」ってだけでスタジアムに5万人とか集めちゃうわけですからそれは物凄い人気だったわけです。

CDが発売された翌日には「どうだった?」「どの曲よかった?」なんて会話で皆で盛り上がっていました。当時はCD発売日というのは平凡な日常の中で、ある種イベントでした。朝から(前日の午後とかには購入できましたが)そわそわしたものですね。特典でポスター付いていましたしね。実家の自室にribbonのポスター貼っていたなあ

 

当時の彼女のファン層は、女性のアーティスト、ボーカリスト、ロックシンガーとしては(そういった肩書きが正しいかは別として)比率的男性ファンが多かったかな、と記憶しています。美里以降の今日に至る女性ボーカリストのファン層は同性の支持が多いような気もします。

 

男性ファンが多かったけれど、女性ファンも多かったのも事実です。当時のライブ映像を見ても女性ファンは多いですし、実際私の周りにも多く存在していました。初めて付き合った彼女も美里ファンということでとても嬉しかったのを覚えています。

 

人気はあれど、でもそれ以降の、例えば安室奈美恵さんのようなファッション的なアイコンではなかったように思います。「あのこ、アムロちゃんぽいよね」みたいなノリの「あのこ美里っぽいよね」みたいな会話は少なくとも私は聞いたことありませんでした。そのくらい彼女は個性的だったということでしょうか。ビジュアルは確かにかわいかったけど、決して派手なルックスではなく、ごく自然な感じ。なのに近くにはいない。類を見ない凛とした、不思議な存在。

 

当時ファンだった、中・高・大学生くらいの男の子たちも、彼女に確固たるシンガーとしての実力があるからこそ、大っぴらに「美里いいよね」と言えたのかもしれません。「おれが美里を好きなのはアーティストとしてなんだぜ(顔もかわいいのは、み、認めるけどなっ)」みたいな感じだったのだと思います。(っていうか私もそうでした)

 

当時、彼女はパーマくりっくりどっかーんなロックなヘアスタイルをすることもあって、もうちょっとストレートでセミロングくらいのほうがいいのにな、というようなアイドル的な思いを抱いていことも事実です。

 

美里の歌詞の1人称は「ぼく」「わたし」2人称が「きみ」がほとんどです。性別をあまり意識しない言い回しであるとはいえ、やはり女性目線の歌詞なのがほとんどです。それでも男性ファンが多かったというのは 彼女の創り出す世界観はそういったジェンダー目線を超越していた、というのもありますが、と同時にやはりルックスも大きく影響していたのも事実だと思います。

渡辺美里のジャケットはなぜアップが多いのか問題」はまた今度。

 

そして今でも変わらず美しい美里さんが、美しい声で歌っているのを見られる、というのはとてもすごいことだな、と改めて思うわけです。